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丹波ワイン―黒井多美子さん

 

 
 健康にいいとブームを呼んだ赤ワイン、抗菌作用があるといわれる白ワイン。家庭の夕食でワインを‥‥という光景も日常的になってきました。今回は、京都唯一のワインメーカーとして着実に売上を伸ばしている丹波ワインさんをお訪ねしました。創立は昭和五四年、同五九年にヨーロッパのワインコンテストに初出品し金賞を獲得。その後も何度も受賞されています。貯蔵庫と瓶詰ラインから成る工場と、別棟の丹波ワインハウスには売店・レストランがあり、ワイン工場の見学と試飲ができます。
 ヌーボー(新酒)の声が届き始めるこの季節、丹波ワインでは、十月十二日に新酒ヌーボを一〇万本発売されるということです。そして十一月、十二月と毎月のように限定を出されるとか。
 数年前、赤ワイン中に含まれているポリフェノールという成分が、動脈硬化や心臓病などの生活習慣病の予防になると、赤ワインブームがおきました。



甘さ抜群、今年のブドウ。
昭和25年愛知県に生まれる。
同45年京都の電器部品メーカーのカツラ電工に入社。
同46年黒井哲夫氏と結婚。
二男一女をもうける。
哲夫氏は父親の後を受けてクロイ電機社長に就任、54年丹波ワインを創業しワイン造りに専念するも、平成4年3月、50歳の若さで死去。
そのため同年5月25日
急遽社長に就任し現在に至る。
「あの時はうちもパニックがおきました。酒屋さんがここのレストランに買いにこられて、やっぱりここにもないということで、納得してもらえました。ブームの前から飲んでおられたお客さまには多大なご迷惑をおかけしました。メディアの大きさを思いましたね。白も抗菌作用があるということが取り上げられましたが、やはり赤は強いですね。生活が豊かになってきたので、健康のことを考えるようになってきたのでしょうね。ブームはワインの底辺を拡げました。最近は落ち着いて来てワインの好きな方が残っていますね。」
と日本中沸き返ったワインブームのことを話されました。 丹波ワインは観光用ブドウ園から果実酒のブドウへと変わっていき、今年で二一年目。生産量は年間八〇万本とのことです。
 今年の作柄をおたずねしてみました。
「今年は小粒ですが糖度の高いのができました。昼夜の温度差が激しいここら辺の地はワインづくりにいいですね。いいワインはいいブドウから‥‥。土地によって味も種類もかわってくるので、その土地のものが一番いいですね。」
とにこやかに話されました。



 芝生に囲まれたワインハウス。
ワイナリー見学と試飲もでき、
レストランではワインに合わせた和食が楽しめます。
 おいしいワインの選び方はとお聞きしたところ、
「男性と女性の違いもありますし、お店の方のアドバイスを受けられるのがいいでしょうね。いい保管状態のお店を選ぶのが確実でしょう。支払った金額に見合った満足感があってこそいいワインといえるでしょうね。あとは消費者様の好みですね。」とのことでした。 
 ワインの楽しみ方もいろいろあるようです。オリジナルのラベルもその一つで、丹波ワインさんでも取り扱っておられます。メッセージを入れたり、記念の年月日なども。ラベルもそうですし、グラスに注いだワインを灯に照らしてみるのもまた楽しいものです。
 黒井さんに自社ワインで一番のお勧めを伺ってみました。黒井さんのお勧めは『鳥居野』だそうです。丹波ワインさんの住所地を商品名にし、ラベルにも凝って、みやびな感じを醸しています。京都の一流料亭でも用いられているとのことです。
 黒井さんから皆さんへのメッセージは「楽しみながらおいしくいいワインを飲んでいただきたいですね」ということでした。



「鳥居野」の赤と白
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